最も有効な地盤改良工法のひとつ。スクリュー・プレス工法(砕石パイル工法)

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最も有効な地盤改良工法のひとつ。スクリュー・プレス工法(砕石パイル工法)

着工から完成まで

2020/06/07 最も有効な地盤改良工法のひとつ。スクリュー・プレス工法(砕石パイル工法)

 

家を新築するときは、その建つ位置の地盤、

つまり地中がどのような状況かを、必ず調査します。

簡単に言うと、家が建っても傾かないしっかりした地盤かどうかをみます。

その調査方法はいくつかの方法がありますが、

写真のスウェーデン式サウンディング試験が一般的です。

昔は大手ハウスメーカーでもこういった地盤調査をしないで家を建てていましたが

今は、地場の中小工務店でも必ず、地盤調査をします。

調査結果によって、そのまま家を建てられる土地もあれば

地面の表層だけセメントを混ぜて固めて強固にする方法や

例えば地中数メートル下にある固い地盤面まで杭を打って

それで家を支える方法などがあります。

今回は要地盤改良の判定が出ました。

柱状改良といってセメントと土を混ぜて固めた柱状のを地下数メートル下の地盤面まで到達させるか

(今回は地下6メーターほどでした)

鋼管製の杭を打って、同じく地下の地盤面まで到達させるかの方法が

調査会社から提案されました。

この場合、一般的には柱状改良がほぼ選ばれます。

理由は、鋼管杭よりも安いのと、極めて広く普及した一般的な工法だからです。

安いと言っても、土とセメントを混ぜた杭を約30本ほど打つので

金額は60万円から100万円くらいになります。

実はこれ、今、一部で問題になってます。

その問題のひとつは、セメント系の材料を地中で土と混ぜることによって

有害物質が地中に溶出する可能性が指摘されていること。

(それは国交省も把握し、指摘しているようです。)

もう一つは、将来土地の売買があるときに、

この杭が地中埋設物(産業廃棄物)とみなされ

数十本ある杭を取り除かなければいけなくなる可能性が大きいことです。

地中深くにしかも数十本ある杭を取り除くには現状だと100万円ではきかず、

普通に200~300万円かかることもあるようです。

となると、柱状改良の杭を施工する時のコストの3~5倍のコストが

トータルでかかる可能性があります。

とてもばく大な金額です。

それで今回、その有害物質発生と地中埋設物のリスクを無くすために

柱状改良の代わりに、砕石パイル工法を採用しました。

 

 

この工法は、簡単に言うと、天然石を直径約50cm弱、長さ約2メーター前後の柱状にして

地中に埋設(約20本)し、地盤全体を締め固める工法です。

地下深くにある地盤までは到達させません。

地盤改良の考え方が基本的に柱状改良とは違います。

 

 

天然の砕石なので、地中埋設物(産業廃棄物)には当たらず、将来も撤去の必要がありません。

もちろん、有害物質も発生しません。

 

 

とても大掛かりな専用重機を使います。

大型のトレーラーで運ぶので、狭い場所へは入れません。

今回もかなり苦労と工夫をし、下見を何度もして現地に重機を

運んでくれました。礼儀正しい一生懸命なトレーラー運転手さんでした。

 

 

自重約12トンの専用大型重機。

 

 

砕石パイル工法の中にも細かく言うと何社かの独自工法に分かれていますが

その中のひとつ、このスクリュー・プレス工法は

下の写真、左のドリル状のものを、地中に土をよけながら差し込んでいき、

指定の長さに到達するとそれを引き抜き、その穴に砕石を入れながら右の太い棒で

押圧していきながら施工する方法です。

他の砕石パイル工法と違うのは、土を掻き出さないので残土が出ないのと
(残土が出ると処分の費用と時間が余計にかかります)

右の棒状の砕石に対する押圧力がとても大きいので、しっかり締め固められるのが特徴です。

どちらも、力のある専用大型重機でないと出来ないことです。

他の砕石パイル工法の重機は、街中でたまに見る、電柱を建てる重機を転用したものなので

そこまでの力がありません。

 

 

逆に、大型重機で力があるがゆえ、狭い土地などには入っていけません。

その点は、他の砕石パイル工法のほうが、融通がききます。

 

 

さらにこの工法の信頼がおける点が、一連の工事が終わると必ず、載荷試験をすることです。

出来た砕石パイルに荷重をかけて、沈み具合を試験します。

これがもしセメント柱状改良ならば、セメントが固まってないので載荷試験ができません。

なのでその効果が発揮出来てるかは確認が出来ません。

ちなみに今回施工をしてくれた業者は、既存の杭の引き抜き工事も多くしているらしく

聞くところによると、セメント柱状改良が正しく施工されておらず、

セメントが一部無くて空洞になっている杭もあったりするとのことでした。

 

 

ふわっと砕石が集められただけのように見えますが、地中2メータ程度までの柱状になっていて、

上から十分に荷重をかけて押圧されています。

 

 

このスクリュー・プレス工法は、重機が大きい分、

入れる土地や施工場所に制限があるので必ず使えるとは限らないのですが、

今後もし、地盤改良の判定が出たときで、このスクリュー・プレス工法が使える時には、

当社は積極的にお施主様へご提案し、お勧めしていこうと考えています。

それは

将来の撤去が必要ないので将来的な費用を抑えられ、有害物質も発生する心配が無いので。

それ以外の細かいところでいうと、この後の基礎工事の工程も

セメント柱状改良のときよりも、ずっとスムースなのです。

 

 

ちなみにこの砕石パイル工法は地盤の液状化対策にも非常に有効なのですが

これと似た工法でサンドコンパクション・パイル工法というのがあり、

砕石の代わりに砂を使って同じように施工する工法があります。

この工法を使った場所で有名なのが、東京ディズニーランドだそうで

園内全面にこれを使っていたために東日本大震災の時も

まわりの浦安の住宅地があれだけ液状化の被害にあったにも関わらず

東京ディズニーランドは被害が無かったのは、この工法のおかげとのこと。

特にあのシンデレラ城は、園内で最も重量があるために重点的にこの工法が

用いられたそうです。

この東京ディズニーランドで採用されたサンドコンパクション・パイル工法の

住宅用版が砕石パイル工法なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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