昔の家

スタンダードホーム

049-293-2472

〒350-1152 埼玉県川越市砂久保143-6

営業時間 9:00~18:00

ブログ

昔の家

~小江戸川越のこだわり工務店だより~

2017/10/30 昔の家

大昔の家は

「夏を旨とすべし」ですから(温熱環境の権威の、ある東大教授が「兼好法師の呪縛だ!」と言ってました)

建物はスカスカで隙間だらけでした。

冬は

囲炉裏で暖を採っていました。採暖です。

囲炉裏の火で身体を炙っているわけで

火に当たっている面は暖かく

顔も含め、時として熱いくらいなものだろうと思いますが

火に当たってない背中などは冷たいのです。

ですから身体の前と後ろの温度差はかなりあったろうと思います。

おまけに囲炉裏の上には生火のおかげで猛烈な上昇気流が起こり、

どんどん上へ上へ暖かい空気が行き、やがて外へ逃げ

代わりに外の冷たい空気がそこら中から侵入してくる・・・。

囲炉裏という絵だけを想像するといかにも情緒がありそうですが

とんでもなく過酷な温熱環境、住環境です。

衣服でカバー出来たのでしょうか?

時はかなり経ち、高度経済成長期、昭和の時代。

冬の暖房は灯油ストーブがメジャーになりました。

これも火を焚いてますから生火と言っていいと思いますが、

その火力というか威力たるや強力で

吹き出し口は100℃くらいになります。

なんせ生火なので。

私も小さい頃そうですが

冬、その吹き出し口の前に陣取ります。

なんせ家の中が寒いので。

そうやってまさに身体を直接加熱していました。

排気ガス交じりの温風で。

だからでしょうか、うっかりすると「ボーっ」としてました。

身体がオーバーヒートしていたのかもしれません。

加えて家の中が、排気ガスだらけになりますので

それのせいもあったかもしれません。

断熱性は低く(もしかしたら無断熱だったかも)、気密性も低かったです。

そんな環境では猛烈に暖かい空気が作り出されると

その暖気は天井を押し上げようとします。

家の中はまるで気球状態です。

当然、隙間が多いので、その暖かい空気は

どんどん外へ出ようとし、実際出ていたはずです。

暖かい空気がどんどん外へ出るということは

外の冷たい空気がどんどんどこからともなく入ってくるということです。

寒いわけです。家の中が。

その寒さを補うために手動でも自動でも

さらに暖房のパワーを上げるのです。

でも一酸化炭素中毒にならずに済んだのは

家の隙間だらけ、低気密のおかげでした・・・。

この状態を「光熱費の垂れ流しと不健康の悪循環」と言わずしてなんというか?

言葉が見つかりません。

でもそれが私も含め、普通の光景でした・・・。

 

ちょっと前までの当たり前の生活は、

今や恐るべき生活だったのです。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
スタンダードホーム
〒350-1152埼玉県川越市砂久保143-6
TEL: 049-293-2472 FAX:049-293-2473
URL: http://standard-home.com
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

TOP